安心して日常生活を送るために
「成年後見制度」とは、主に知的障がい者・精神障がい者・認知症の高齢者などを対象とした制度です。自分自身で判断する能力が備わっておらず、ご自身の権利を守ることができない成人が生活の中で不利益を被らないよう家庭裁判所に申し立てをし、その方を援助してくれる人を付けてもらう制度です。厚生労働省によると、2030年には65歳以上の人口が人口の30%になるといわれていますが、特に高齢者のトラブルが多発しています。例えば、一人暮らしの老人が悪質な訪問販売員に騙されて高額な商品を買わされてしまうなどといったことを最近よく耳にしますが、こういった場合も成年後見制度を上手に利用することによって被害を防ぐことができる場合があります。具体的には、家庭裁判所が審判を行う「法定後見」と、本人の判断能力があるうちに後見人を選び、委任契約を結んでおく「任意後見」の2種類があります。
2つの制度があります
法定後見制度
ある人の判断能力が不十分な場合に、本人を法律的に保護し、支えるための制度です。
任意後見制度
あなたの判断能力が不十分になったときに備えて、あなたが選んだ任意後見人と支援内容をあらかじめ決めて、公正証書で契約する制度です。